作品紹介

ジェイムス バッソン

“Dulce et Decorum est”の句は、パルティア軍との戦いに赴くローマ軍兵士を鼓舞する、古代ローマ詩人ホラティウスの金言です。後に、イギリスの詩人ウィルフレッド・オーエンにより、第一次世界大戦中フランスの塹壕で自らが体験し会得した、「戦争とは不毛である」という想いを描写した詩の中で痛烈な風刺として引用されています。英語では‘How sweet and fitting’と訳され、文字通り「甘味にして適切なり」という意味です。
この庭では、人間が破壊した地を再生し、美しく蘇らせる自然とは「甘味にして適切なり」という意味で、壁にこの句を引用しました。ミサイル攻撃により破壊されたガザ地区の家屋の写真を見て触発されたからです。平和的な庭の空間は荒廃した住居から成り立っています。かつて、そこに住居があったことに思いを募らせ、リビングとダイニングとの間には壁があったことを彷彿させる間仕切りを施しています。背の高い植物は、庭の中に寛げる空間を、色彩豊かな低い植物は、昆虫などを介して自然の再生を促す空間を創出しています。庭に入る為には水を超えていかなければなりません。それは少し勇気のいることですが、一旦足を踏み入れれば、そこには水によるとても穏やかな空間が広がっています。

過去の作品

ジェイムス バッソン

ジェイムス バッソン

  • 参加項目

    ショーガーデン

  • 受賞歴

    ハンプトンコートパレスフラワーショー 'Gardens for People' シルバーギルト賞 / 2000
    Piscine d'exception ベストプライベートプールデザイン賞 / 2010
    チェルシーフラワーショー 'The Renault Garden' シルバーギルトフローラ賞 / 2012 ほか

  • 紹介文

    英国グリニッジ大学ガーデンデザイン科を最優秀成績で卒業後、ロンドン市内の病院や公共施設等のガーデン製作で瞬く間に頭角を現し、2000年には自身の持つ造園に対する熱意と思いを自由に形にしていくべく、デザイン専門会社Scape sarl社を立ち上げる。以後、南フランスを中心としてプライベートガーデンの製作をはじめ、英国のチェルシーフラワーショーなどの国際ガーデンショーにも積極的に出展し、2012年にはヨーロッパを代表する自動車会社であるルノー社のコンセプトガーデンを手がけ話題になった。モダンで斬新な現代的なデザインに、伝統的な造園技術で作る、維持に手の掛からないローメンテナンス型のドライガーデンは多方面から注目を浴び多くの賞を獲得している。

  • 施工会社


    (株)朝長緑化建設
    長崎県東彼杵郡川棚町小串郷2694-2
    TEL.0956-82-3429